こんにちは。私は今、ある学校でスクールカウンセラーとして働いています。一時期は福祉施設で中学生・高校生の支援をしていたこともありますし、精神科で子どもを担当した時もありました。

「この先の希望が見つからない」
「あんな親からは早く逃れたい」
「中学を卒業したら水商売ではたらくんだ」

これは創作の例ですが、これに近い考えを持った人とはたくさんお話をしてきました。

そして、長いケースだと、何年もお話を聞いています。当然、当時中学生や高校生だった人は大人になっています。中には、カウンセラーとして出会っていない人もいるので、そのような人とは今でも連絡を取ります。

学校の先生と違い、「当たり前のように高校に進む」という人達よりは「進路に迷う」という人の話を多く聞いていると思います。

そんな経験から、今日は中学三年生の進路についてお話をしてみたいと思います。

全日制高校普通科

皆さんが「高校」というものを想像するときは、多くが「全日制高校普通科」です。全日制というのは「平日の昼間に、基本的に毎日やっている学校」です。学校に通うことが前提になっていますので、各学校が設けている登校日数を下回ると留年してしまいます。「普通科」というのは、「特に専門的な学問(農業や商業、工業など)はやらない」という意味です。

多くの人が全日制高校普通科に行くので、「高校に進学する」というとこの形態の学校しか想像しない人もいます。しかし、全日制高校普通科は向き不向きがかなりはっきりした学校です。向かない人が行くと地獄です。

それでは、どんな人が全日制高校普通科には向かないのでしょうか。

毎日学校行くのはだるい、朝起きることができない

先ほども述べましたが、全日制高校は出席日数が足らなくなると普通に留年します。中学校の時に「学校通うのはちょっと嫌だな」とか「行きたい気持ちはあるけど、朝どうしても起きることができなくて遅刻・欠席が続いた」という人は進級が危うくなってきます。高校で留年する人のほとんどが、退学していきますので最初から「学校通うのは嫌だ!」「かなり欠席が多くなる気がする……」ということが分かっている人は別の学校も視野に入れておくとよいでしょう。勉強に関しては、多少勉強ができなくても卒業させる学校はありますが、出欠に関してはどこの学校も甘くないです。

人が多いの無理

これも最初からわかっているならば避けたほうが良いパターンです。毎日通わなければならないうえに、定員も多いのでとにかく人数が多いです。特に、東京のど真ん中とかだと敷地がそんなにないくせに、生徒はたくさん入れないと採算が取れないのでめちゃめちゃ人が多い傾向があります。人数が多いということはいろいろな価値観の人がいるということでもありますので、トラブルも少なくありません。生徒指導や相談室の利用はほぼ毎日あります。そのあたりから察していただけるとよいかと思います。

全日制高校専科

定員が少なめの傾向にありますので、少ない人数の中で学びたいという人には良いかと思います。ただし、学年としては少なくともクラス数が少ない場合は人口密度も高くなりますので、その辺りはよく調査しておいたほうが良いと思います。別に専科を卒業したら必ずその道に進まないといけないわけでもありません。座学だけよりも、「色々な技術も学べたらいいなぁ」くらいの気持ちで選択しても特に問題ないかと思います。

あとは、「卒業したら就職するんだ!」という気持ちが強い人は専科のほうが就職に強い傾向があります。うちの近くの工業高校は「96%の就職!」とアピールしていたりもします。実際私のいとこは工業高校を卒業して、そのまま家具のメーカーに正社員として就職しました。多分、大卒でそのまま適当な企業に就職された人よりはお給料も多くもらっていると思います。高卒の就職=低賃金ということではありません。

向いていない人は全日制高校と同じです。あとは「土で汚れるのとか絶対無理!」なのに農業高校とか、「油で汚れたり金属音が苦手」なのに工業高校とかだと難しいでしょう。

通信制高校

郵送で課題が来て、それを送り返すことを繰り返して単位が認定される学校です。年に何回かスクーリングというのがあります。意外と多いのが、「学校に通うのは本当に嫌!」という人だと、スクーリングが苦痛ということです。もし、「学校に行くのが本当に嫌!」ということであればとにかくスクーリングが少ないところを選ぶとよいでしょう。

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今はこのように通信制高校をまとめてくれているサイトもありますので、まずは資料を集めていろいろとみてくるのがよいでしょう。特に、特別なことをやっている学校だとスクーリングが多くなる傾向もあるようです。また、校舎が地方にある学校だとスクーリングでそこまでいかなければなりません。中には合宿のような形をとってスクーリングを行うところもありますので、合宿が苦手な人がこのような学校を選ぶと大変なことになります。もし、泊り行事が苦手であるならば校舎が通える範囲にある学校を選ぶとよいでしょう。

通信制サポート校

よく勘違いされている方がいますが、通信制サポート校は学校ではありません。どちらかといえば塾に近いです。通信制高校は、スクーリング以外の学習は課題を使って行います。要するに自学自習ができないとかなり苦しくなってきます。そこで、通信制サポート校では、全日制高校のように学校に通学するような形をとりながら通信制高校の課題をサポートしてくれます。もちろん、全日制高校のような形はとりますが全日制高校ではありませんので、単位認定を行っているわけではありません。そのため、出席などはあまり追及されません。通信制高校の良いところと、全日制高校の良いところをつなぐ架け橋が通信制サポート校といえます。

定時制高校

主に夜間に決まった時間授業が開講される学校です。いろいろな年代の人やいろいろな背景を持った人が通うことが多いようです。一般的には卒業には4年かかります。実は、あまりかかわったことがないのでそこまで詳しくはありません。あまり適当なことを言っても仕方ないので、定時制高校に関しての説明は他のサイトにゆずります。

就労

もちろん、就労という手もあります。場合によっては、中卒で就職したほうが良いとされる職種も少なくはなってきましたが存在します。ただ、一つ気を付けなければならないのは、現在の高校進学率は98%近くです。世の中の多くが「高校を卒業している」前提で話を進めてきます。生き方に有利も不利もありませんが、話を聞く限りでは高校に進学していないこと特有の葛藤はあるようです。

アルバイトやパートとして働く

18歳になっていないと、働ける場所に制限はありますが、アルバイトやパートであればかなり働く場所は多いです。特に、平日昼間に長時間働ける人は重宝される業種もあるでしょう。コンビニやスーパーなどが一般的だと思われていますが、建築業や飲食店なども求人は多いと思います。

「学校に行く気はない」けれども「正社員として就職する気もない」かといって「何もしないのもちょっと耐えられない」ということであれば、一時的にアルバイトやパートなどで時間を過ごすのもよいかもしれません。

ただ、やはり一生パートやアルバイトというのはお勧めできません。なぜならば、アルバイトやパートは休んだらお金がもらえません。

「そんなのあたりまえじゃん」と思うかもしれませんが、一般的に正社員の場合は休んでもお金がもらえる制度が豊富にあります。例えばケガや病気で長期にお休みするときに、会社の健康保険に入っていれば傷病手当金というものが出ますが、国民健康保険では出ません。また、有給休暇も正社員であればあたりまえのように使えますが、アルバイトやパートだとまだまだ交渉が必要なのが現状です。(基本的には権利なので主張すれば使えます)

年金ももらえる額が国民年金と厚生年金では大きく変わってきます。

あとは、もらえる金額が正社員と比べると全然違います。

よく「友達に聞いたけど、正社員と非正規で月給そんなに変わらないじゃんー」という方がいますが、それはボーナスと退職金が計算に入っていません。出ないところもありますが、多くの会社の正社員がボーナスと退職金を受け取ることができます。少ないところでも、ボーナスであれば年に二回10万円くらいもらえます。多いところだと100万円くらいです。一定の期間勤めてやめる場合は多額の退職金を受け取ることもできますので、月収は同じでも貰っている金額は相当差があるのです。

これは本当に個人的な意見ではありますが、「週5回働く気がある、やりたいことがある」というのであれば思い切って正社員で就職することをお勧めします。「自分のペースで働きながらこの先を考えていきたいな」ということであれば、パートやアルバイトはとても向いていることでしょう。

正社員として働く

といっても、中学卒業の時点で正社員として働くことができる業種は限られます。まず夜勤ができないので夜勤があるような職種はすべてNGです。

よく耳にするのは建設業と飲食業です。どちらも手に職系のお仕事なので、若いころから修行して仕事をしていくというのが文化として残っている職種でもあります。例えば、私の行きつけの近所のお寿司屋さんは今はもう大きくなってしまいましたが、16~7歳のころから働いている人がいます。将来は自分の店を出すというのがモチベーションになって頑張れているようです。

友人に高校を中退して地方の旅館に就職した人もいます。スキーなどで有名な土地なので、冬は休みにスキーができるのがとても良いと言っていました。今は、スキーの指導員をしています。

ただ、逆に言うと身近で知っている例はこのくらいです。あとは、高校を中退してアルバイトをして過ごしたとかそういう人はいますが「正社員で就職した」となると圧倒的に少ないのが現状です。

水商売で働く

結論から言うと働けません。風営法では、18歳未満にいろいろな制限をかけていますのでできません。つまり、そのようなところで働くというのはすべて違法な行為となります。経験上そういう人を見てこなかったわけではありません。深くは言いませんが、やめておいたほうが良いです。

以上、中学校を卒業するにあたって考えられそうな進路について述べてみました。

「ここは違うんじゃない?」
「こういうところをもっと知りたい」
「これもあるよ!」

など、いろいろな意見があればぜひ教えてください!