本サイトにおける、事例問題の見方に関してはこちらをどうぞ。

午後 問152

21 歳の女性 A、生後1か月半の乳児の母親。乳児家庭全戸訪問事業として訪問スタッフがAの家庭を訪れた。A は表情が乏しく、精神的な活力の乏しさが推測された。「初めての育児で全てのことに自信がない。このまま育てられるか不安だ。夫は残業で帰りが遅く、周囲に相談する人もいない。子どもが夜中に何回も起きるので寝不足でつらい」と涙ぐみながら語った。公認心理師は1週間後に A を訪問する予定のスタッフから対応を相談された。
このときの助言として、最も適切なものをつ選べ。

1、A にすぐに精神科への受診を勧めるよう助言する。
2、A にすぐに保育園の入園手続を勧めるよう助言する。
3、A の代わりに訪問スタッフが夫や両親にサポートを依頼するよう助言する。
4、Aに「育児は大変なことばかりなので前向きになりましょう」と声をかけるよう助言する。

引用:公認心理師試験 午後問題

考察

岩国が間違えた問題です。注意して考察を読んでください。

本試験で最も紛糾した問題の一つでしょう。
個人的には不適切問題な気がしています。

まずAの若さが気になりますね。21歳で生後1歳半の子どもがいるということは10代で妊娠しています。どのような経緯があったかはわかりませんが、現在21歳で少なくとも親に相談できる状態ではないということです。父親はいるようですが積極的に育児にかかわれる状態ではなさそうですね。大変な時期な赤ん坊を経験もない母親が一人で見ており、活力もなくなっている状態です。

非常に危機的な状態であることは間違いありません。ある程度即効性のある支援が求められる状態です。とにかくAを休ませないと抑うつや虐待につながりかねません。産後うつの可能性もありますので早めに医療機関につなげたいところでもあります。

ともかく、使える資源が少なすぎるので「資源を増やし、Aを休ませる」というのが最も求められる局面だと思います。

さて、それではどのように資源を増やすかです。受診につなげて医療を使えるようにするというのは良い考えだと思います。しかし、この状態で母親一人で受診に行き、診察を受けて帰ってくるというのはなかなかハードなような気もします。ともかく、子どもを預けられる時間を作る方が先ではないかと考えました。

さて、そうなると2か3になります。(4は説明するまでもありませんね)
21歳という年齢で、両親のサポートが得られないというのは何らかの事情があることを考えなければなりません。父親が育児に参加できないもの大きな理由があるかもしれません。この事情が分からぬうちに、A本人ではなく、ワーカーが夫や両親にサポートを依頼するでしょうか?
いくら即効性のある支援が求められているとはいえ、そこまで土足で踏み込むような真似はできないと考え、即効性はありませんが2を選びました。

答えは3ということですが、いまだに納得はいってません。

「両親や夫のサポートが得られるよう協力することをAに提案する」などだったら文句もないかなと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。ツイッター(@iwakunily)でもブログでも感想やご意見を聞かせていただければと思います。