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午後 問141

21 歳の男性 A、大学生。A は学生相談室に来室した。以前から緊張すると下痢をすることがあった。就職活動の時期になり、大学で面接の練習をしたときに強い腹痛と下痢を生じた。その後、同じ症状が起こるのではないかと心配になり、外出前に頻回にトイレに行くようになった。さらに、人混みでは腹痛が生じるのではないかと心配になり、電車やバスに乗ることも避けるようになった。消化器内科を受診したが、器質的な異常は認められなかった。
このときの学生相談室の公認心理師が A に対して最初に行う助言として、最も適切なものをつ選べ。

1、腹痛が気になる状況や、その際の心身の変化などを記録する。
2、心身の安定を実現するために、筋弛緩法を毎日実施するようにする。
3、苦手な状況を避けているとますます苦手になるため、積極的に行動するようにする。
4、腹痛を気にすればするほど緊張が高まってしまうため、なるべく気にしないようにする。
5、下痢をしやすい間は安静にしたほうがよいため、しばらくは外出を控えるなど無理をしないようにする。

引用:公認心理師試験 午後問題

考察

自分かと思うような事例でした。私も、ストレスではありませんが、おなかの病気を持っていて便意に困る時期があります。すぐにトイレに行けない状態で、強い腹痛と下痢を感じるとまさに地獄のような苦しみです。便失禁をしてしまった可能性も視野には入れておいたほうがよいでしょう。面接では語られなくても、強い恥と恐怖があることは何となく見えてきますね。

予期不安も感じており、トイレに頻回言ったり電車やバスを避けるなど、日常生活に支障が出始めていますね。何らかの方法で介入が必要な場面でしょう。最初に考えるのは、このような切迫した状況であり日常生活にも支障が出ている場合は即効性のある支援が求められているというとでしょうか。即効性のある支援といえば、基本的には医療関係ですので、心療内科の支援があると嬉しいですね。消化器内科から心療内科にリファーされていればよいですが、医療的ケアがそこで途切れているならばこちらでリファーすることも視野に入れましょう。

さて、それでは学生相談室でどのようなケアができるか考えていきましょう。基本的には強い予期不安に対してアプローチすることになると思います。セオリー通りで行くならば行動療法でしょうか。もし、行動療法を選択するのならば不安階層表を用いることが多いですから、状況や不安の度合いについての記録がほしいですね。

以上のような判断から私は1を選択しました。消去法で選択するのは私の場合は少し難しいようにも感じました。より適しているものを選んだほうが良いでしょう。

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