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午後 問140

50 歳の女性 A、会社員。A は不眠を主訴に病院に来院した。81歳の母親 B と二人暮らしである。B は3年前に Alzheimer 型認知症と診断され、要介護で週3回デイサービスに通所していた。1か月前から、B は家を空けると泥棒が入り預金通帳を盗まれると言って自宅から出なくなった。さらに、不眠で夜間に徘徊し、自らオムツを外して室内を汚すようになった。A は介護と見守りのためにほとんど眠れないという。このときの病院の公認心理師が A 及び B に助言する内容として、最も適切なものをつ選べ。

1、Aがカウンセリングを受ける。
2、AがBと関わる時間を減らす。
3、A が地域活動支援センターに相談する。
4、Aが介護支援専門員と共にBのケアプランを再検討する。
5、B が医療機関を受診し抗精神病薬による治療を受ける。

引用:公認心理師試験 午後問題

考察

私もいろいろやってきましたが、唯一といっていい位にやったことがないのが高齢者介護の分野です。そういう理由もあり、あまりイメージがつかないままに解答しました。本考察も突っ込みどころがあると思うので、詳しい方がいればご指摘いただきたいと思っております。

最初に考えたのが、Aさんのレスパイトです。ほぼ24時間介護をしているような状況ではないでしょうか。自分の時間が持てずに介護をしなければならないというのは、いくら想いがあってもきっと身体がついていかないことでしょう。週3回のデイサービスを利用していますが、これで十分なのかという疑問は当然生まれてきます。

状況は切迫しており、即効性のある支援が求められる局面だと思います。地域活動支援センターは私としては作業所のようなイメージを持っておりましたので、真っ先に除外しました。カウンセリングについても本人が希望すれば必要な支援だとは思いますが、この局面ではないでしょう。即効性がなさすぎます。また、カウンセリングは当然のことながら環境面は変わりません。いま求められているのは、この切迫した状況を劇的に変化させることではないでしょうか。

入院治療が必要な状況であれば医療機関というのも一つの手ではありますが、5からは外来治療のニュアンスが感じられます。そして、アルツハイマーに特効薬はいまだにないのが現状です。

2に関しては、Aのレスパイトにとってはいいですが、どうやってそれを実現するのかという話になります。このような助言をして虐待につながったら大変なことになってしまいます。また、当事者にとっては「出来たらやってるよ!!!」という気分になるでしょう。不信感を持たれる原因にもなりかねません。

正直に話すと、介護のケアプランを詳細に知っているわけではありませんでした。障害福祉の経験はあったので、入所も視野に入れながら介護のサービスを適正に使っていくためにはプランの修正が必要であることは予測できました。介護の資源を適正に使うことができれば、即効性のある支援もできますし、環境を劇的に変えることもできるでしょう。ただ、Aさんの想いやBさんの想いもありますので、それを尊重し、なおかつ現実的な支援を考えなければいけませんね。

Bさんにとっての支援なのですが、ある意味Aさんの支援でもあるというのが私の持った感想でした。

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