本サイトにおける、事例問題の見方に関してはこちらをどうぞ。

午前 問76

19 歳の女性 A。A は高校卒業後に事務職のパート勤務を始めた。もともと言語表現は苦手で他者とのコミュニケーションに困難を抱えていた。就職当初から、仕事も遅くミスも多かったことから頻繁に上司に叱責され、常に緊張を強いられるようになった。疲れがたまり不眠が出現し、会社を休みがちになった。家事はこなせており、将来は一人暮らしをしたいと思っているという。WAIS-Ⅲを実施した結果、全検査 IQ77、言語性 IQ 73、動作性 IQ 86。群指数は言語理解 82、知覚統合 70、作動記憶 62、処理速度 72 であった。

この検査結果の解釈として、正しいものをつ選べ。

1、視覚的な短期記憶が苦手である。
2、聴覚的な短期記憶が苦手である。
3、全検査 IQ は「平均の下」である。
4、下位検査項目の値がないため判断できない。

引用:公認心理師試験 午前問題

考察

日ごろからWAIS、WISCをとる方にとってはラッキー問題だったのではないでしょうか。ウェクラスラー検査は基本的に平均が100、標準偏差(SD)が15です。知的障害の定義がIQ70以下ということからも分かるように、基本的には2SD以上低いと要注意になってきます。全体的に低めではありますが、その中でもWM(作動記憶)は2SD以下の水準になっています。ここで、WMをはかる検査がどんなものだったか思い出してみると、語音整列、順唱・逆唱、算数です。どれも、聴覚を使った検査になりますので2番が正答であることがわかります。

念のため、他の解答も見てみると、視覚的な短期記憶は積み木でしょうか。これについては、下位検査の項目を見ないと何とも言えません。PO(知覚統合)は推理や完成などもありますので、視認知に特化してはいますが、短期記憶だけを見ているわけではありません。IQは境界域です。私は1SD内、後半を平均の下と呼ぶイメージです。下位検査がなくとも、2については言えます。

読み返してから気が付きましたが、この問題4択だったんですね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。ツイッター(@iwakunily)でもブログでも感想やご意見を聞かせていただければと思い