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午前 問75

24 歳の男性 A。A は大学在学中に自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害(ASD)の診断を受けた。一般就労を希望し、何社もの就職試験を受けたが採用されなかった。そこで、発達障害者支援センターに来所し、障害者として就労できる会社を紹介され勤務したが、業務上の失敗が多いため再度来所した。
この時点での A への支援として、不適切なものをつ選べ。

1、ジョブコーチをつける。
2、障害者職業センターを紹介する。
3、介護給付のつである行動援護を行う。
4、勤務している会社に A の特性を説明する。
5、訓練等給付のつである就労移行支援を行う。

引用:公認心理師試験 午前問題

考察

今回は発達障がい者支援センターの心理士さんですね。福祉領域における制度を十分に把握しているかということを問われたのかと思います。正直、正答である行動援護がどんなものかイメージが付きませんでした。岩国は消去法で解答しました。それでも十分に解くことができた問題かなと感じています。

まず考えたことは2点あります。センターが紹介した就職先であることから、連携は十分に取ることができ、相手も障害を持った人を受け入れるという体制ができている会社であること。Aは業務上の失敗が多いものの、辞めずにしっかり働くことができて、相談することができること。この二点は問題を考えるうえで非常に重要なことなのかなと感じました。

そのような前提に立って考えると、Aさんが事業所の中で定着していくことが支援に求められるかなと感じました。以上の理由から、定着を支援するような働きかけはすべて除外することができます。つまり、1,2,4はすぐに除外しました。障がい者職業センターについて、あまりイメージはありませんでしたが、当然のことながら訓練等は行ってもらえるだろうという漠然とした思い込みはありました。

もうこの時点で、「答えは3だろうな」という自信はありましたが、5番は自信をもって除外できないところがありました。なぜかというと、今まで就労移行に紹介したことは何度もありますが、どのケースも「無職だった」という自分の経験に由来しています。就労移行は「職が見つかっていない人に、訓練をして進路を定めていく」というイメージを持っていたため「移行紹介したら会社やめなきゃいけないよな」という思い込みがありました。

しかし、公認心理師・臨床心理士の勉強会さんにもある通り、移行支援は就業中であっても訓練を受けることができます。

以上から3を選択することができます。