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それではさっそく事例を見ていきましょう。

午前 問69

*赤色の選択肢が正答です。

40 歳の男性 A、小学校教師。A は「授業がうまくできないし、クラ スの生徒たちとコミュニケーションが取れない。保護者からもクレームを受けている。そのため、最近は食欲もなくよく眠れていない。疲れが取れず、やる気が出ない」とスクールカウンセラーに相談した。スクールカウンセラーの対応として、まず行うべきものをつ選べ。

1、医療機関への受診を勧める。
2、管理職と相談し、A の業務の調整をする。
3、Aの個人的な問題に対して定期的に面談する。
4、A から授業の状況や身体症状について詳しく聴く。
5、A の代わりに、保護者からのクレームに対応する。
引用:公認心理師試験 午前問題

考察

比較的優しい問題だったのではないでしょうか。

スクールカウンセラーをやっていなくとも、イメージはしやすい問題でしょう。教職員に対して、コンサルを行うことはあっても面接を行うことはありませんので、3についてはすぐ除外できます。また、5も担任を飛び越えて、管理職との相談もなしにSCが保護者と面談するということはあり得ません。3者面談機関などに同席したり、相談室に寄ってもらうことはありますが……。ただその場合も基本的には担任と管理職で相談して決めます。以上の理由から3,5はすぐに除外できると思います。

追記 一応文科省のSCの定義には、教職員へのカウンセリングが明記されています。教職員のプライベートな内容でもSCがカウンセリングを引き受けることは義務であるようです。ただ、その際も教職員自身の問題なのか、クラスに起因する問題なのかをよくアセスメントし、後者であればコンサルに切り替える必要があると書かれていますので、今回は不適であるといえるでしょう。私自身も勉強になりました。ただ、常勤になると教職員とはある意味同僚性がかなり強くなります。二重関係にもなるので、なるべくなら受けたくないなぁというのが本音です。

そうなってくると1,2,4ですが、教職員のメンタルケアはどこが担っているのかということを考えなければいけません。基本的には抑うつなどが疑われる場合は、医療機関の受診などにつなげる必要がありますが、その判断をSCが行うのかという問題になるともいます。上に追記したように、面接は義務がありますが、面接するとしても医療機関との連携はほしいところです。基本的に学校には産業医がいるともいますので、管理職と相談して産業医面談を設定するのが先だという気がします。

業務量の調整に関しては、この時点で行うというよりは、もっといろいろなことが見えてきてからだと思います。

コンサルなのか、教職員の面接なのかを勘案する意味でも、ここではさらに話を深く聞き、必要があれば授業などに行ってみることが必要でしょう。

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