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それではさっそく事例を見ていきましょう。

午前 問67

*赤色の選択肢が正答です。

28 歳の男性 A、無職。A は中学時代にいじめに遭い遅刻や欠席が増え、高校年生のときに不登校となった。それ以来、自宅にひきこもり、アルバイトを試みた時期もあったが、最近はほとんど外出しない。普段はおとなしいが、家族が A 自身の今後のことを話題にすると急に不機嫌になり、自分の部屋にこもってしまう。対応に苦慮した母親が精神保健福祉センターに来所した。A と家族に対するセンターの初期の対応として、最も適切なものをつ選べ。

1、訪問支援を行う。
2、A が同意した後に母親の相談に応じる。
3、A の精神医学的評価に基づいて支援を検討する。
4、A に対する家族の対応に誤りがないかどうかを話し合う。
5、即効性のある対処法を母親に教えて相談を継続する動機を高める。
引用:公認心理師試験 午前問題

考察

精神保健福祉センターの心理師であるというのが前提です。精神保健福祉センターは精神保健福祉法に基づく施設です。個人的には、病理的要因があるのだけれども、本人のモチベーションの問題などから受診には至らないケースを扱う印象は強いです。

10年間の引きこもりで30を目前に控え統合失調症妄想型の好発年齢(検討中)にも差し掛かってきます。当然病理的な要因を勘案しながら、支援を検討する必要があるでしょう。ただ、最終的には訪問支援につながると思いますので、1と3で迷うところです。

基本的に、答えに確信がない時は消去法で考えます。

2番の解答「A が同意した後に母親の相談に応じる」は少し乱暴と言わざるを得ません。本人も成人しているので、同意を得てからという趣旨だと思いますが、この段階で本人が同意する可能性は低いでしょう。これでは門前払いをしているのに近い対応です。サービスへの不信感を募らせてしまいますのでやめた方が良いでしょう。そもそも、母親の相談に乗る場合、その主体は母親なので、本人の同意を得る必要もないと考えます。

4の解答「A に対する家族の対応に誤りがないかどうかを話し合う。」は家族を責めていると受け止められても仕方ありません。そもそも、本人対する対応を変えて家族円満に過ごしましょうという支援方針をとるケースではありませんので、家族の対応にどうこう言っても仕方ないでしょう。

5の解答「即効性のある対処法を母親に教えて相談を継続する動機を高める。」について。即効性のある対処法ってなんでしょうか。民間救急車で病院に連れて行ってしまうとかでしょうか。ちょっと乱暴すぎる気もしますね。

やはり、最終的には1と3の選択になってきます。ただ、基本的には支援とアセスメントで迷ったら、最初に来るのはアセスメントだと思いますので3番を選択しました。

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